スギと雨と川と海を...

 秋のクリーンエイドの季節になりました。皆様方にはそれぞれの地域でクリーンエイドの準備をしていただいていることと存じますが、よろしくお願い致します。

 大雨により、各地に被害が出ています。特に名古屋では、年間降雨量の3分の1に相当する雨量が一度に降ったということで、大変な被害になりました。

 もし東京にそのような大雨が降ったら、低地では大水害になることも予想されます。一昔前には、ちょっとした雨でも水が出た東京の低地では、水害には慣れっこで、水の増える様子を見て、畳を上げたり、家財道具を2階に移動したものです。

 現在では、地盤高が海面下の荒川・隅田川に囲まれた江東デルタ地帯では常に水をくみ出していますし、また他の低地でも下水道も完備し強力なポンプで隅田川や荒川に排水するので、めったに水害にはなりません。それがかえって水害に対する警戒心を忘れさせているようです。荒川クリーンエイドを通じて、あらためて「川のはたらき」を見なおしていただきたいと思います。

 クリーンエイド・セミナーで、9月9・10日に大滝村へ行きました。みなさんが不動の滝へ向かう間、吊り橋の下の流れをスケッチしました。縞模様のある大きな岩が流されてきた様子が見られました。昨年の大雨によるものでしょうか。水の勢いはすごいものです。このあたりの急傾斜の山には、ツガの大木も1、2本ありましたが、ほとんどが植林された杉。地元の方々との交流会では、この「スギ」と「雨」と「川」と「海」と...、落語の三題話ならぬ「一見無関係と思われるものが実は密接に関係があるのだ」といった話が夜のふけるまで続きました。(野村 圭佑)