外来種植物とシードバンク

 荒川下流でも、花粉症の原因となるオオブタクサや、アレチウリなどの外来種の植物が蔓延して在来種の植物を圧迫しているという報告が多くなった。「外来種を目の敵にすることは、外国人差別につながる」とか、「花粉症は排気ガスが原因」とか言っていた荒川下流河川事務所の何代か前の所長も、いまではこれらの被害を認めないわけにはいかないであろう。

 秋のクリーンエイドではそれらを刈り取りたいという声が寄せられている。在来種の植物の来春の成長のためには、枯れた葉や茎を刈って取り除くのは必要ではある。しかし、駆除の意味では、秋になってからでは刈っても燃やしても、また来年になるともとの木阿弥である。これらは一年草で秋にはすでに種子を撒き散らしており、それから刈っても、根絶やしにするためにはあまり効果はないことも承知しておかねばならない。まだ成長していない初夏に人海戦術で抜き取るか刈り取るのが一番いいのだが、一回では不十分で、次々と発芽する種子があるから継続的な取り組みが必要である。

 それだけではない。じつはこれらの植物の種子は、翌春に発芽するもののほかに、シードバンクに蓄えられてよく翌年やその次の年にも発芽する予備軍となって地中に生き残るものがある。

 そのほかにも、初夏に種子を作るイネ科のネズミムギ、ホソムギの類も、強烈な花粉症の原因となるが、種子ができたあと、夏に刈り取っても駆除の意味はない。

 こうしたオオブタクサやアレチウリなど外来種の性質を知った上で、その駆除に取り組まないと徒労に終ることとなる。