荒川でもお馴染みの黒い鳥。潜水が得意で、成鳥だと1日に500gのサカナを食べてしまい、その大食漢が災いし、害鳥などと不名誉な呼ばれ方をしている鳥。カワウです。 サカナしか食べない彼らは、潜水が得意な水鳥です。時間で1分以上、深さで10mぐらいは潜れるのですが、カモ類と違い羽をオイルコーティングできないのです。よく、翼を広げてジーとたたずんでいる姿を見かけますが、彼らは濡れた羽を乾かしているのです。そうしないと、羽の間の空気が無くなり、重たくなって浮いていられず、沈んでしまうのです。 彼らは、河川や湖・沼などが本来の住処でした。餌としているコイを、人間があちこちに放流したことにより、上中流域にも進出してしまったのです。その結果、アユなどの重要水産資源を、「コイよりおいしいかも!」と思ったのか、食べるようになってしまったのです。カワウだけが悪くないかも・・ 「鵜呑みにする」まさに、鵜から出た言葉です。その現場を見ました。潜水したカワウが、大物のサカナを咥えて浮上!大きくて悪戦苦闘。やっと飲み込み始めたが、自分の首より長いので、尾びれが嘴から出ていて、しかも首が曲がらない!しばらく浮いている羽目になりました。別のカワウはゲットしたサカナを、川に刺さっている杭の上で食べようとしたが失敗。川に落ちたサカナをしばらく、寂しそうに眺めていました。笑えました! |
しばらく浮いていました。が、だんだん沈んで行くのを確認しました。 |
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- 荒川いきもの生活日記
| みなさんは、河川敷や道端・空き地に生えている植物を「雑草」と、呼んでいませんか?川や池で獲れるサカナを「クチボソ」と、呼んでませんか?荒川で獲れる魚のハゼを「ダボハゼ」って呼んでませんか?「雑草という名の植物はない」とも言われています。20世紀最高の名言だと僕は思います。生き物すべてに名前があり、生き物すべてに生活があります。このコーナーでは、自然案内人の目線で、荒川の生き物の「生活」をご紹介します。目からうろこが落ちた!……は、保障できませんが、くどくならない程度、飽きない程度に、「荒川いきもの生活日記」をご紹介します。 | 自然案内人橋本浩基 |
僕の悪いうわさ、鵜呑みにしないで! ~カワウ~
水上・空中を制覇しています! ~アメンボ~
梅雨時期はムシムシして、水が恋しくなりますね!水面をスーイスーイと泳げたらいいなぁ~!と思いませんか?彼らのように・・・・。 では、なぜ彼らは水面をスーイスーイ出来るのでしょうか?実は6本の足の先に細い毛がたくさん生えていて、そこに空気がたまり浮くことが出来るのです。そーか!手と足にカツラをつけたら僕もスーイスーイ出来るぞ!ですって・・無理です。沈みます。危険です。やらないでください! 水・空を自由に生活できるアメンボ・・・ある意味、うらやましいですよね。荒川中流域には、ずんぐりむっくり体型の、シマアメンボがいますよ! |
水溜りが出来てもやってきます! 空を飛んでやってきます! |
口から怪光線・・・じゃなく、超音波発射! ~アブラコウモリPART2~
アブラコウモリを鳥だと思っている人は多いはず。しょうがないですよね。羽があって飛んでいるのだから。彼らの翼に見えるのは、人間で言う「手と腕」なのです。親指以外の4本の指の間に皮膜があり、それが、後ろ脚までつながっています。しかも尾の周りにもあるので、胸の筋肉を使って鳥のように羽ばたけるのです。 でも、暗闇なので羽ばたけば飛べるわけではないのです。彼らは、口から超音波(人の耳には聞こえない音)を発射し自分に跳ね返ってくる時間で、餌や障害物との距離を測っているのです。跳ね返ってくる超音波は耳で感知します。耳に帰ってくる時間が長ければ、距離は遠い。早ければ近いということです。だから、小さい虫も難なく食べられるのです。その、超音波を聞くことのできる装置が実はあるのです。その名も「バット・ディテクター」。コウモリ探知機です。アブラコウモリの超音波は400Hzで「プチ・プチ」と聞こえてきます。 羽ばたくことが彼らの移動手段で、脚の筋肉は極々少なく、立っていることさえ苦手なので、岩の隙間や木の枝に鋭い爪を引っ掛けてぶら下がっているのです。橋の下にもぶら下がっていることもあり、それが、川を守っているように思えたのか、カワモリがコウモリになったとか。由来は複数あります。アブラは、九州地方でコウモリをアブラムシと呼んでいたからとか。シーボルトが日本のコウモリと紹介したことから、学名にもアブラムシと、付いています。 バットマンとか、吸血鬼とか、歌舞伎役者の手ぬぐい柄とか。やっぱり身近な生き物なのですね! |
<バット・ディテクター> ポータブルラジオぐらいの大きさですが、高性能です!機会があったら聞いてください! |
私の好物は決して血じゃありません! ~アブラコウモリPART1~
この時季、荒川河川敷の昼間の主役は、いろんな鳥たちですね。鳥たちがねぐらに帰る薄暮の空の主役は、夜の支配者に変わります。哺乳類なのに自由に闇夜の空を飛びまわれるアブラコウモリです。 世界の哺乳類は、約4千種でコウモリ類は約千種。4分の1を占めていています。日本では哺乳類約百種のうち、33種のコウモリが確認されています。まさに、コウモリ王国ニッポン!です。アブラコウモリは、イエコウモリとも呼ばれ、街中や住宅地に多く生息しています。郊外に行くと民家が少なくなるので、アブラコウモリは少なくなるのです。パチンコ玉位の大きさの穴があれば、そこから屋根裏や、壁の隙間に入り込み棲みつきます。しかも、大群で。 コウモリは、福を呼ぶ動物と昔は言われていましたが、西洋の吸血鬼が有名になり、福というイメージが崩れました。昔から彼らは、家庭円満な家が好きと言われています。家の周りに、アブラコウモリの糞(犬の糞を小さくした感じ)が落ちていれば、皆さんの家庭は円満!という証拠になります。えっ?お宅にはないですと?至急、家族会議を開いてください・・。家庭円満=温かい家庭→暖かい家庭。彼らは暖かいほうが好きなので、糞が無いから家庭円満でない。ってことはないです。ご安心を! |
![]() 帰り損ねたのか、石灯籠の下で、日が暮れるのを待っていました。無事、飛び立っていきました! |
ちょっと、性格は激しいですが優しいです ~ヒヨドリ~
日本全国の街中、里山、森林。至る所にいて、けたたましく泣き叫ぶ鳥、ヒヨドリ。彼らの生活を見ていると、ちょっと、ヤンチャ坊主っぽく見えてくるのですが、仲間意識は強い鳥です。 「ヒーヨ・ヒーヨ」と、鳴くので「ヒヨドリ」と呼ばれるようになったとか諸説あります。ヒーヨ・ヒーヨというより、ビービーとかビビビビとか、ともかくうるさい泣き声です。よく、山や、森林に行くと、彼らの鳴き声が聞こえ、彼らの姿が見えるのですが、「ここまで来てヒヨドリか・・・。」と、みんなで、ため息が出るときもあります。それだけ、彼らを見る機会は日常的なのです。 人なれもよくて、幼鳥のときに怪我などで保護すると、成鳥になっても野生に帰ろうとせず、人を親と思って一緒にいたがります。そうなると、そのまま飼育してしまいたくなるのですが、野鳥を飼うことは法律で禁止されていますので、お気をつけください!捕まりますよ! |
トサカみたいな頭が、ヤンチャなのかな?でも、憎めないですね! |
手が伸びるのは、成人男子の証なのだ! ~テナガエビ~
今年は、例年より早く東京でも入梅しましたね。雨だと外に出るのが嫌だなぁ~・・・。と、言わないで、荒川河川敷の雨ならではの自然を楽しんでください!短めの渓流竿を持って! この梅雨の時期こそ、テナガエビ釣のベストシーズンなのです。短めの渓流竿(1.8~3.6m)がちょうどよいでしょう。エサは、肉食系なので、アカムシ、ミミズ、ソーセージ、魚肉、イカ、などなどなんでもOK!浮きを付け、岩周りなどの、彼らが身を隠しそうだな、と思うところにエサを投入してください。しばらくし、モゾモゾという感じが竿先から感じたら、「当りが来たっ!」と、慌てないで、一呼吸もふた呼吸も置いてから、そぉ~と竿を上げてください。モゾモゾという感触は、彼らがエサを挟み、口元に持ってくる感触なので、慌てないでくださいね!テナガエビ釣は、短気な人より、ゆったりとした気の長い方に向いている釣と言われています。僕は不向きかも。 荒川には、4種類のテナガエビ科がいます。シラタエビ・スジエビ・テナガエビ・ユビナガスジエビ。テナガエビの特徴は、目の下にとげみたいなものが、左右に1本ずつ生えているので、触るとわかります。今年も、4種見れるかな~? |
てんぷら、から揚げ・・・最高です。 寄生虫がいるので、生では食べないでください! |
地味で目立たないけど・・・見つけてね! ~ヤマトシジミ~
生き物には地味で目立たないのと、とても派手で目立ってしまいそうな2タイプがいます。地味な生き物でも、オスが派手で、メスが地味なものもいます。荒川河川敷で見かけるチョウの仲間のヤマトシジミはとっても地味です。 彼らは、飛翔力が弱いため、山里付近や山には少なく、里山や、都会に多くいます。幼虫の食草のカタバミがあるところに多いです。 ヤマトシジミとそっくりなのがいて、黒斑点がヤマトシジミより大きく、羽先の二列目の斑点がハート型になっているので、よく見ると区別はつきます。名前はシルビアシジミと言います。この2種が区別できたら、昆虫博士と、名乗れるのでは!!でも、シルビアシジミは、少ないかな・・・? |
カタバミにそっくりでしょう?これは、オスの表羽です。 |
小さいけど案外役に立ちます! ~カタバミ~
河川敷のいたるところに小さい、黄色い花を咲かせる花を見たことありますよね?ハート型の3枚からなる葉っぱがついてる植物。カタバミです。 カタバミは夜になると、ハート型の葉っぱをたたみます。その姿が、牛や馬が葉っぱを片方だけ食べた様子に見え、片方だけ葉っぱを喰う。そこから、カタバミ(方喰)と命名されたとか。 彼らの種を見たことありますか?成熟した種を弾き飛ばすのです。30~50cmぐらい。最長で1mともいわれています。地下茎も深く伸ばすので、なかなかの繁殖力と勢力があります。戦国武将は衰退しない勢力を、子孫繁栄・家運隆盛とし、カタバミを家紋にしたそうです。五大家紋になっています。 シュウ酸があるので、すっぱい味がするそうですが、少量なら食べられるそうです・・・。大量に食べないほうがいいと思いますよね。食べ過ぎるとお腹が緩くなるそうです。でも、彼らを主食としている生き物がいます。チョウの仲間のヤマトシジミです。幼虫はとても小さいので見つけにくいのですが、今度気長に見つけてください!ちなみに、カタバミのハート型の3枚の葉っぱを、1枚だけ取り外してみてください。ヤマトシジミにそっくりです! |
ショッパグサとかネコアシと地方名はついています! |
カニなんだけど水って好きじゃないんだよね ~クロベンケイガニ~
荒川河川敷で極々、普通に見れるカニは?そう、ベンケイガニの仲間の「クロベンケイガニ」です。ヨシ原の中や草むらでゴソゴソと動く彼らです。 水って好きじゃないんだよね。それには理由があります。水がないと生きてはいけませんが、水に入る時は外敵から逃げる時。その他は陸で生活をする、半水生です。呼吸方法が変わっていて、腹側の鋏脚の付け根から水を取り入れて、呼吸器官を通して口の上にある孔から出す。その水が溝を通って網戸のようなところで酸素を取り込み、また体内に入る。これを繰り返すのです。繰り返せば酸素も少なくなりますね。酸素の少なくなった水は粘り気が出てきます。カニの泡吹きになって酸欠を起こすのです。彼らが泡を吹いていたら、水辺に放してあげましょう! シラスの中に金平糖のような赤い小さい粒を見たことありますか?それが、カニ類の子どもです。メガロパ幼生とかゾエア幼生。子ども時代は水中生活です。シラスを買ってきて見てください。高確率でゲットできます。たまにタツノオトシゴも発見できるかも! |
酸素を取り込む網戸が見えますね。でも、機械的な体です。 |
こう見えても恐竜の子孫・・・ ~ニホンカナヘビ~
約2億年前に大繁栄し、約7千万年前絶滅してしまった恐竜たち。その子孫たちが荒川河川敷にも生きています。恐竜は爬虫類で、現在では、トカゲやヘビ、カメが仲間です。 体色が褐色で、長い尾がヘビみたいなので「カナヘビ」。ヘビと名についていますが、日本本土で普通に見られるトカゲの仲間なのです。トカゲやヘビが苦手な方も多いと思います。が、何故か、カバンやベルトになると平気!という方も多いですよね。でも、彼らを見ていると、愛嬌たっぷりのしぐさや表情?をします。 そんな太古の昔を想像させてくれる彼らも、他の生き物たちのエサになってしまいます。これも野生の食物連鎖なのですね。飼育されて安全な方か、自由気ままだけど食うか食われるかの野生がいいのか。う~ん微妙ですね・・・ |
鋭い目つき・・・さすが恐竜の子孫!だな~。 |



