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みなさんは、河川敷や道端・空き地に生えている植物を「雑草」と、呼んでいませんか?川や池で獲れるサカナを「クチボソ」と、呼んでませんか?荒川で獲れる魚のハゼを「ダボハゼ」って呼んでませんか?「雑草という名の植物はない」とも言われています。20世紀最高の名言だと僕は思います。生き物すべてに名前があり、生き物すべてに生活があります。このコーナーでは、自然案内人の目線で、荒川の生き物の「生活」をご紹介します。目からうろこが落ちた!……は、保障できませんが、くどくならない程度、飽きない程度に、「荒川いきもの生活日記」をご紹介します。 活動1自然案内人
橋本浩基

本当は私がウグイスと呼ばれたい!! ~メジロ~

 荒川の河川敷でも、ツバキなどの藪があるところで、「チーチー」・「キリキリキリ」という鳴き声を耳にします。目の周りが白い「メジロ」です。その目のアイシャドー?が特徴です。一昔前は女子高生も、メジロみたいなお化粧でしたね・・・・。

 ウグイスは、「ホーホキェキョッ」と鳴くから、ウグイスと呼ばれる・・・わけではないですよね。ウグイスの色は何色ですか?鶯色だろう!・・・でしょう!そう答えると思いましたよ!実は、結構シックな茶色です。ウグイスの名前の由来は、里山や林の奥のほうで「ホーホキェキョッ」と、求愛のさえずりを、オスがしています。「ウグ」は、「奥」という意味で、「イス」は「出ず」奥から出てくる。という意味だそうです。

 私がウグイスと呼ばれたい!実は、本当のウグイス色の鳥は「メジロ」です。じゃあ、なぜメジロとウグイスの色と名前が逆になったかというと、江戸時代には、街中にもウグイスが生息できる環境があり、同じ時期にウグイスと、メジロが街中で生活していました。藪の奥で「ホーホキェキョッ」と、声がする。庭先のツバキの藪に鳥が動く姿が見える。お分かりですよね。人に見えるのは、チョコマカと動くメジロ。人が聞いている鳴き声は、ウグイス。ということは、「ホーホキェキョッ」と鳴く鳥は、鶯色の鳥。鶯色の鳥が、美声の持ち主のウグイスだ!・・・と、勘違いしてしまったのでした。

 メジロといえば、ツバキの花に顔を突っ込み、顔中花粉だらけになるまで蜜を吸って、次のツバキにいく。ツバキにとっては、これが花粉を運んでくれる、ありがたい行動なのです。特に、冬の時期に咲く花にとっては・・・なぜかって?昆虫が少ないからですよ!甘いものだ~い好きな彼らは、樹液、アブラムシなどが出す「甘露」も舐めます。サクラは蜜が少ないためか、花ごと食べてしまいます。とにかく、甘いものを片っ端からつまみ食いする。スイーツ食べ放題バイキングの常連さん。ていう感じでしょうか?そうそう、彼らの舌は、蜜を吸い取りやすいように筆状になっています。

 目白押し・・・・その通りメジロがたくさん寄り添って集まっている状態です。さぁ~この「荒川いきもの生活日記」もこれから、ずーーーと楽しい話題の目白押し!!・・・に出来たらいいな・・・。もちろんがんばります!


庭にみかんを置いたら、メジロが来ます。ぜひ、やってみてください!ご近所の迷惑にならない程度に・・。
| Category: 鳥

上流からの流れ者? ~ヤマカガシ~

 荒川にも猛毒を持った生き物もいます。皆さんは、荒川の猛毒の生き物というと、何を思い浮かべますか?そうですね、ほとんどの方は「マムシ」とか、「スズメバチ」あるいは、「ムカデ」ですよね。でも、もっと怖いのは、「ヤマカガシ」という、ヘビの仲間です。
「カガシ」とは、古語で「ヘビ」の意味。山に棲むヘビという意味ですが、実際は里山などの水田や水辺に棲んでいます。なので、ヒキガエル・トノサマガエルなどのカエルが主食。サカナも好物だとか。普通、ヘビの好物は、ネズミと思いますが、ネズミは食べないようです。

 さて、ヤマカガシが怖い理由は、1974年までは、「毒蛇」とは思われていなかったのです。1974年に側溝に落ちてしまったヤマカガシを、かわいそうと思った中学生が、ヤマカガシを助けたのですが、ヤマカガシにかまれてしまったのです。恩を毒で返してしまったのでしょうかね・・・・。病院で消毒だけしてもらって、帰宅したのですがその夜、亡くなりました。
 その後、数名の犠牲者が出て、ヤマカガシにも毒があると確認できました。やっと、数年前に解毒剤ができたのですが、まだ、各病院に装備されているわけではないので、噛まれたら危険なのです。
 ヤマカガシは、奥歯から毒液を注入するのと、毒液を飛ばすそうです。しかも、相手の目を狙うそうです。目に入ってしまうと失明してしまうほどです。先にヒキガエルを食べると書きましたよね。ヒキガエルにも毒があり、その毒を蓄積して自分の毒にしているのがわかっています。

 僕も何度か、荒川河川敷でヤマカガシを目撃しています。台風の増水で上流から流れてきたと思います。とてもおとなしいヘビで、自ら人を襲うことはありませんが、不用意に触ったり、草むらに入り込んだときに噛まれてしまうのです。秋が交尾期で、7月に2~40個ぐらいの卵を産みます。この時期はとても気が立っているので、要注意です。
 よく、ヘビの脱皮殻を財布に入れておくと、お金が貯まる、といわれていますよね。僕の財布にも、アオダイショウの脱皮殻が入っています。貯まるかどうかの実験中ですが・・・・未だ、実験が成功にいたっていません!!皆さんも実験してみてください!


赤と黒の色は「毒をもっているぞ!」という、生き物からの警告サインです!
| Category: 虫

犬・猫・狐? バッタの人気者? ~エノコログサの仲間たち~

 今の時期、荒川河川敷では、ネコジャラシの穂が金色や紫色や緑色のじゅうたんのように風に揺られている光景を見ますよね。このネコジャラシは、河川敷にはなくてはならない食物連鎖の中心的存在です。
 ネコジャラシ・・・普通に言いますが、「あだ名」です。標準和名は「エノコログサ」。"エノコロ"は、イヌッコロという意味で、犬がじゃれて遊んでいる様子に見えるので「エノコログサ」と言うそうです。ネコジャラシは、猫がじゃれるので「ネコジャラシ」です。あだ名が「猫」、本名が「犬」。すごいでしょう?でも、驚くなかれ!英名は「フォックス・テール」。狐のしっぽと言う意味です。ひとつの植物で3つの動物の名前がついているのですよ!

 キンエノコロは、まさに金色の穂です。ムラサキエノコロは、まさに紫色の穂です。この2種は見分けるのは簡単!色です!でも、アキノエノコロとエノコログサはなかなか見分けにくいです。アキノエノコロは、穂が少し長く8~12cmで、穂が白っぽく見えます。エノコログサは、穂が3~8cmで、穂は緑色で、背丈もちょっと低いです。これが荒川河川敷の代表的なエノコログサたちです。

 彼らの「たね」を食べたことがありますか?えっ、食べられるのか?ですって?食べられます!!たねが茶色っぽくなったら、食べごろですよ!たねをフライパンに落としてください。そして、ポップコーンのように白く爆ぜたらお皿にあけて、しょう油を適量かけて食べます。まるで香ばしい焼きたての「おせんべい」そっくりです!だって、イネ科ですから!野生のおせんべいをぜひぜひご賞味あれ!でも、お腹いっぱいにするにはかなりの量が必要なので、おやつ程度にしてくださいね・・・。
 なお、粟はエノコログサを栽培用に改良したものといわれ、日本人は以前からこの仲間を食べていたわけです。

 彼らは、バッタ類にも大人気。いろんなバッタたちが、エノコログサたちの葉っぱを食べます。バッタを飼育するときは、エノコログサなどのイネ科の植物がよいですよ!


金色のじゅうたんのような、キンエノコロ。
| Category: 草花

いつまでも子どもに人気No.1!~ダンゴムシ~ 

 皆さんも、かなり彼らのお世話になって遊んだと思います。落ち葉の下や石の下にうごめく彼らに・・・。触ると丸まり団子みたいになる、そうです、「ダンゴムシ」です。
 正式には、オカダンゴムシという名がある彼らのことを、ほとんどの人は知っていると思います。だから思ってもいないでしょうが、彼らは外来種です。明治時代にヨーロッパから、輸入品にくっついて日本に来たといわれています。びっくりでしょう~?

 ある時期、僕は学童保育の手伝いをしていました。学校から学童に来る道すがら寄り道してるのか、なかなか子ども達がやって来ません。やっと来たかと思うと、子ども達は(特に女の子)大事そうに何かを握り締めています。「飴玉でも持っているの?」と聞くと、「形は同じだけど違うよ」と、手の中を見せてくれました。ダンゴムシが大量に窒息するかのごとくギュウギュウ詰めになっていました・・・。毎日ダンゴムシを捕ってきては、ホールの中で歩く姿を見て楽しんでいるのです。認知度、人気度はNo.1ですな!僕も学童では人気No.1!だったかな・・・?

 「ムシ」と名についていますが、彼らはカニ・エビに近い仲間です。一番近い生き物は、ワラジムシやフナムシです。子ども達に次の質問をします。昆虫の足は何本でしたっけ? すると、えっ?7本? 生き物に奇数の本数はないよ~。いるとしたら、唐傘お化けだけかもよ!なんて会話になります。では、オカダンゴムシの足の数は?奇数じゃないですよ!そうです。14本が正解!
ならば、オスとメスの違いは? メスには黄色(白い個体もいる)の斑点が背中についています。そこが、オスメスを見分けるポイントになります。

 同じ仲間といっても、ワラジムシは丸まりません! 力ずくで丸めようとすると、プチっと音がして、体が真っ二つになっちゃいますから気をつけてくださいね!


なんか哀愁が漂っていませんか?
| Category: 虫

名前の由来は・・・怖いです~クビキリギス~

 ここ数日、本当に寒くなりましたね。荒川河川敷の秋は短かった気がします。鳴く虫たちの演奏会も終焉に近づいてきた今日この頃ですね。でも、まだしばらくは河川敷でも、コオロギ・バッタ・キリギリスの仲間たちには会えます!
 今回は、先週、荒川河川敷で出会った、ちょっと今風な色彩のキリギリスの仲間をご紹介します。 ピンクです。なんと、体色がピンクです!!普通、バッタやキリギリスの体色は緑か茶褐色ですよね?しつこいですが、ピンクでした。
以前、新聞にピンク色のキリギリスの仲間の記事が載っていました。「ピンク色に色素が変わっている個体もいるのか・・・逢ってみたいな」と思っていたら、逢えました!!

 彼の名前は「クビキリギス」。クビキリギス自体は、どこにでもいて極々普通に見られるのですが、ピンクは初めて!「マジっすか?」と心の中で叫んでしまいました。バッタ・キリギリスの体色は、生まれた環境で決まります。湿り気のある草地で生まれた固体は緑色、乾燥した草地で生まれた固体は茶褐色、といわれています。乾燥したところには、枯葉の混ざる率が多く、緑色の体色だと目立ちすぎて外敵に襲われやすくなるので、防衛手段で体色変化が起こるといわれています。ピンクにどんな環境で生まれたんでしょうか?もちろん、カエルと違い、周りの色に合わせ体色を変えることはできません。緑なら一生緑のままです。色が周りの環境で変わるのも、なんだか大変そうですよね・・・。人もよく顔色が変わる人もいますが・・・。

 キリギリスの仲間は雑食性です。だから、鋭い大顎を持っています。痛いですよ~、噛まれると!痛くて痛くて、離そうとすると首が取れてしまう。でもまだ取れた首は噛み付いている・・・・・。
怖いでしょう?首が切れても噛み続けるキリギリス・・・。だからクビキリギスと命名されました。

 成虫は越冬して、4月ころから「ジーーー」と鳴き始めます。今度、彼らの顔に注目してください。口の周りが赤いねずみ男に似ています。口紅をつけた、ねずみ男。


口の周りが赤いので、チスイバッタというあだ名があります。
| Category: 虫