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みなさんは、河川敷や道端・空き地に生えている植物を「雑草」と、呼んでいませんか?川や池で獲れるサカナを「クチボソ」と、呼んでませんか?荒川で獲れる魚のハゼを「ダボハゼ」って呼んでませんか?「雑草という名の植物はない」とも言われています。20世紀最高の名言だと僕は思います。生き物すべてに名前があり、生き物すべてに生活があります。このコーナーでは、自然案内人の目線で、荒川の生き物の「生活」をご紹介します。目からうろこが落ちた!……は、保障できませんが、くどくならない程度、飽きない程度に、「荒川いきもの生活日記」をご紹介します。 活動1自然案内人
橋本浩基

気分は名探偵?自然界の謎解きに挑戦! ~フィールドサイン~

 映画の名セリフ、「事件は現場で起きている!」。正に荒川河川敷でも、毎日のように生き物の事件が起きています。殺害、落とし物、忘れ物、夜中の徘徊などなど。今回は、ちょっと話題を変えて、生き物の残した跡を探す荒川河川敷の楽しみ方をご紹介いたします。

 フィールドサインとよく言いますが、『生き物がここにいた。生き物がここで生活をしていた証拠』つまり、生き物の生活の痕跡のことを言います。殺害とか徘徊とか、ちょっと怖い言い回しですが、殺害は捕食、徘徊は行動、と思ってください。
 では、フィールドサインにはどんなものがあるかと言いますと、「食痕」は捕食し食べた後です。「落とし物」は、糞などの排泄物、あるいは鳥の羽です。「忘れ物」は脱皮殻や繭、蛹から抜け出たものです。「足跡」は生き物が行動した跡です。荒川に行ったら、そのようなものを見つけてください。見つかったら、物語風に、あるいは5W1Hを使いニュース解説風とか、まるっきり自由に考え名探偵になって推理してください。正解を当てるのではなく、よく観察し自分なりに、自然界の不思議に挑戦するのです。

 例えば、写真のようなフィールドサインを見つけたとします。
 葉っぱに不思議な跡が有ります。よく見ると、段々と筋が太くなっています。しかも、筋の模様が統一されていない。何枚もの葉っぱに同じようなものが有るけどみんな違う模様になっているのです。そうか謎が解けた!犯行時間は夜です。街灯がなく目撃者もいないからです。犯人は先のとがったもので、葉っぱに傷をつけたのです。生き物は道具を使わないので凶器は爪でしょう。爪がとがって夜に行動する生き物はたくさんいるが、犯人は子猫です。犯行動機は風で動く葉っぱが気になり、無性にじゃれつきたくなったのです。
 というような感じで子ども達と楽しんでみてください。ちなみに、正解は「ジカキムシ」とも呼ばれています。犯人は、ハモグリバエの仲間かハモグリバチの仲間の幼虫が、葉っぱの中を食べ進んだ食痕です。成長するにつれ、筋の跡も太くなるのです。英語では「葉っぱの炭鉱夫」と呼ばれています。いつか違うフィールドサインもご紹介いたします。


最後は、葉っぱに穴を開け飛んでいきます
| Category: 虫

真逆な生き物の同居? ~クルメサヨリとワカサギ~

 みなさん、荒川はきれいになっていると思いますか?まだまだきれいとはいえないよ!と、思いますか?水質汚染の度合いを見るのに、生物指標というものがありますね。○○がすめるきれいな川。とか、○○しかすめない汚れた川。そんな言い方をよく当てはめますが、実は昨年の秋、きれいな荒川好きな魚と汚れていても大丈夫な魚が同時に確認できたのです。

 ここ数十年(ある調査では45年)東京湾から姿を消したのではないかといわれている、水質汚濁に非常に弱い魚のクルメサヨリ。と、反対に水質汚濁には結構強い魚。冬の釣りの主役でもある、ワカサギです。その両者が同日の同所で投網にかかったのです。
今回は、ワカサギにスポットを当ててみます。(クルメサヨリは近々ご紹介します。)

 ワカサギは「公魚」とも呼ばれています。江戸時代に霞ヶ浦付近の漁師が、その味の良さから、時の将軍に献上したのが「公魚」と呼ばれるようになりました。標準和名で漢字にすると「若小魚」となります。若鷺とか鰙とか書きますが、ワカは、幼いとか弱々しい、という意味で、サギは清潔なとか白いという意味で、ワカサギと命名されたので「若小魚」という漢字が元々のものです。
 ワカサギは、キュウリウオ科の魚で、アユにとても近い仲間です。アユと同じように油鰭(アブラヒレ)があります。もともとは、淡水の混じる海中に住み、産卵のために川や湖に遡上していたのです。アユと同じです。そのうち、陸封されて湖にのみ住むようになった固体が出てきました。ほとんどが1年で生涯を閉じますが、2~3年生きる個体もいます。

 きれいな水を好むタイプと、汚れている水でも平気なタイプですが、しっかりと荒川を利用していることは事実です。本当の意味で、生き物が好む「荒川」が戻ってくるとよいですね。


上がワカサギ。 下がクルメサヨリです。
| Category: 魚

だるまさんが転んだっ!」ごっこ ~ツグミ~

 みなさん、あけましておめでとうございます。生き物がトラからウサギに変わりましたね!年明け第一弾は、やっぱりノウサギだ!と、思っていたのですが、ノウサギはもう荒川河川敷下流部では、見られなくなったので・・・・違う生き物のお話にします。ということで、本年もご愛読よろしくお願いします。

 では、みなさん、河川敷で「だるまさんが転んだっ!」を、やっている鳥を見たことありますか?はるかシベリア方面から寒気団と一緒に?飛来してくる鳥、ツグミ。
ムクドリぐらいの大きさで、ほとんど単体でいます。本当に「だるまさんが転んだっ!」をやっているわけでなく、落ち葉や土をめくりミミズや昆虫類を主に食べています。えさを探しているときに、早足でタッタッタと数歩歩いては、ピッタッと止まり、周りをキョロキョロと見回し、また数歩タッタッタと歩く。その姿が、「だるまさんが転んだっ!」をしている姿に見えるのです。しかし、僕にはどう見ても、小心者の挙動不審者に見えてしまうのです。こっけいで、かわいくも見えるのですが・・・・。まぁ、感じ方は人それぞれと言うことで、ご勘弁を・・。

 彼らは、日本に飛来したてには山の高いところにいます。食料がなくなると徐々に平野部にも下りてきて、河川敷や民家の庭先にもえさを求めてやってきます。鳴き声は「クィクィ」とか「キィキィ」が地鳴き。春になると「キョロロ」とか「キョケッ」とも鳴きます。冬にシベリアからやってきて、ゴールデンウィークが明けるころ、シベリアに帰郷?する間、よくさえずっていた彼らの声が、初夏にはプッツリと聞こえなくなる、昔の人は、夏になると彼らは「口を噤(つぐ)んだように黙るのだな~」と思い、彼らの名を「口を噤む鳥」"ツグミ"と名づけたそうです。

 冬鳥は今が旬!みなさんも今すぐ荒川河川敷に足を運んで、おどおどした挙動不審的な「だるまさんが転んだっ!」を観察しに行ってください!


ねっ!なんとなく、おどおどしている感じでしょう?
| Category: 鳥