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荒川のごみをなくし、
自然と人が共生する社会を目指して

 荒川クリーンエイド・フォーラムは、荒川のごみを調べながら拾うことを通じて、自然環境の回復と荒川に集い思いを寄せる人々の交流を作り出してきました。1994年から始まったこの活動に、過去25年間に参加した人は延べ20万人を超え、川に対する関心が広がっています。

地球温暖化の脅威と生物多様性の危機が最大の国際問題となる中で、身近な環境に目を向けその改善に努めることが各人に求められていますが、荒川の自然回復は誰でも参加できる身近な環境問題として注目されています。

荒川にはたくさんの自然があり、首都東京における、かけがえのない水と緑の空間であるとともに、多くの生きものの棲みかや通り道となっています。しかし、水際のヨシ原や河川敷にはたくさんのごみが溜まり、景観として良くないだけでなく、そこに生息する動植物に対しても悪い影響を及ぼしています。また、川で発生したごみは海へと流出し、世界の海や島の自然環境をも脅かしています。

それらのごみは、上流から流れてきたものもあれば、川に来た人が捨てていったものもあります。荒川クリーンエイドではそれらのごみを調べながら拾うことを通じて、どうすれば川のごみをなくすことができるか、市民と一緒に行動し、考えようというコンセプトで続けてきました。参加者一人ひとりが、ごみの発生原因や自然環境への影響について学び、日頃からごみを正しく捨て、さらには、ごみをできるだけ生まない生活を実践するように「気づく」ことによって、ごみを減らそうというものです。

荒川下流部は潮の干満の影響で東京湾の海水が逆流し、真水と海水が混じった汽水(きすい)が流れています。そして、このような汽水域のヨシ原にしか棲息しない「ヒヌマイトトンボ(環境省:絶滅危惧I類)」という小さなトンボが棲んでいます。荒川においてもヨシ原が減少し、絶滅が心配されています。環境の変化にもっとも弱いヒヌマイトトンボをまもることは、それを取りまく環境全体を保全することにつながっています。

荒川クリーンエイドには、市民団体をはじめ地元自治体や小中学校・高校、そして、たくさんの企業が社会貢献活動として参加しています。それぞれの団体が実施会場を持ち、参加者を募って河川清掃活動を実施しています。当フォーラムでは各団体による実施会場の調整、広報、ごみ袋等資材の配布、リーダー説明会を行い、集められたごみは、国土交通省荒川下流河川事務所と沿川自治体に回収・処分していただいています。

荒川クリーンエイドは、年間1万人以上が参加していますが、そのうち約4割が小中学生以下の子どもたちです。各学校ではクリーンエイドと併せて川での環境学習も行っており、子どもたちが自然とふれあい、環境を大切にする心を育んでいます。また、企業の皆さんには、社会性やチーム力、課題解決力などを養う社員研修プログラムとしても活用されるようになってきました。

また、当フォーラムでは、 上・中流域の市民や行政・自治体などとの交流を続けてきました。担い手不足によって荒廃が進む源流の森を活性化し、魚の行き交う川を実現するために、
私たち下流市民に何ができるでしょうか。荒川流域の健全な水循環 と生態系の回復を目指し、シンポジウムなど流域連携による問題解決の道を探っています。

荒川クリーンエイドは、この活動に参加する人たちが、荒川のごみをなくしてヨシなどの植物の生育を助け、そこに生息する生き物を元気にし、水をきれいにすることを通じて、生態系を豊かにしようという共通の思いで結ばれています。1994年に活動を開始してから20年以上が過ぎ、当初に比べれば堆積するごみはかなり減少し、生態系も少しは豊かになり、水もきれいになっています。
自ら活動に参加することを通じて作り出す「自然と人が共生する社会」を この荒川で実現していきましょう。

  • 代表理事
  • 創設メンバー 佐藤正兵
  • 川
  • トンボ
  • 子供たち
  • カニ

・荒川クリーンエイド・フォーラムは、市民・学校・企業・行政等が連携して取り組む

・調べるごみ拾いを通して、荒川のごみをなくし、都市における自然と人が共生する社会を実現します。

この法人は以下のことを目的とする。(荒川クリーンエイド・フォーラム定款より)
1.荒川のクリーンナップを通じて川と親しみ、市民の環境保全の意識を高揚すること
2.活動を通じて市民が自発的に参画し、アジェンダ21に示された「行政」「自治体」「企業」など
他セクターとのパートナーシップの実現をめざすこと
3.荒川沿川住民による河川環境保全の活動を進め、河川管理への市民権を確立していくこと